第27回活動報告 H19.9.22

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

活動日 H19.9.22

三島街道

 今月初旬に関東地方を直撃した大型台風9号により、平野部の河川や道路は勿論の事、栃木県の山間部でも集中豪雨の影響により林道が決壊したり地盤が緩んで崩落が起こったり、近年稀に見る規模の被害が報告されました。この台風により三島街道のある男鹿山の周辺でも被害が発生し、横川林道の一部で鉄砲水により決壊箇所があり通行不能(車で)との情報が入りました。これにより三島街道復元跡の被害がどの程度なのか?予想もつかない状況でしたが、作業はとりあえず横川林道を車で行けるところまで行き、その後徒歩にて林道と三島道との「とりつき」から順次被害状況を確認しながら復旧作業を行なうこととしました。
 横川林道の決壊箇所は途中1箇所、しかもこの場所はいつもならまったく水気の無い谷筋で、毎回、復元した三島街道跡の途中に出る直登・直近のルート入口になる箇所であり、想像以上に出水した状況が見て取れる有様に、会員一同声も出ませんでした。この決壊場所は毎回の作業時に車を止めるスペース、三島街道との「とりつき」箇所の手前約20m程のところで、ここから車をバックして狭い林道を引き返すわけにも行かず、森林管理署の指導者の方と確認した結果、林道は半壊状態で、ある程度手を加えれば車での通行が可能となる状況であった為、参加会員全員で道路の補修整備を行い、車が通行できるスペースを確保し移動しました。ただし、未だに伏流水を含んだ土砂といつもなら流れていない水流を確認しているため、その後通行できると言う状況は保障できませんが!!。
 今回の作業は会員数は17名。指導の森林管理署の流域管理調整官を含め18名で作業を行ないました。とりつきより復元した街道跡を整備しながらの入山となりましたが、入山当初の復元箇所は予想した以上にしっかりと残り、丸太を利用して架けた「木桟橋」の欠落も無く一安心しました。しかし、街道跡も奥へ奥へと進むにしたがって、沢筋の様相も一変し水流に洗われた岩肌が「鉄砲水」の凄さを物語っていました。
 作業終着点の「ウドガ沢」源流域までの行程は一部水流により欠落した部分はありましたが、ほとんどの「木桟橋」は無傷の状況を維持しており、改めて桟橋造りにおける指導力と技術の高さに感服しました。ただ、「ウドガ沢」源流に架けた桟橋だけは見るも無残な状況で、川幅も流筋も見事に変化しており、山間部の谷間の台風(水)の影響力の大きさを肌で感じることができる状況でした。

三島街道